かごマット工法技術推進協会
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工法のQ&A

Q.19 「強化かごマット」を使用する場合の「特記仕様書の記載内容」を示して下さい。(塩,酸,腐植土,急流部用)

河川における,@強い酸性を示す区間,A塩分濃度が高い区間,B河床が腐植土で構成されている区間,C河床材料が転石等で構成され,鉄線の損傷や摩耗の恐れのある区間用のために,「全網線に被覆鉄線」を使用したかごマットです。(公的試験機関の品質証明書取得)
特に耐衝撃性については,アイゾット衝撃試験(40kJ/m2 以上)が採用されている。


【解説】

強化かごマットの工事特記仕様書 記載(案)

第1条
本かごマットの構造及び品質等に関する仕様は,工事発注図面,鉄線籠型護岸の設計・施工技術基準(国交省・平21年4月)(「技術基準」という)及び以下の条項によるものとする。

第2条
本かごマットに使用する鉄線は,河川における強い酸性,高い塩分濃度,腐植土,衝撃等の嚴しい曝露環境に耐える被覆鉄線とする。

第3条
線材の材質については,基準値に適合していることを示した公的試験機関の品質証明書又は,公的試験機関の試験結果を事前に監督員に提出し確認を受けなければならない。

第4条
蓋網の線材の摩擦抵抗は,技術基準が示す長期性能型とする。

第5条
線材の均質性については,線材の生産過程における,工場及び公的試験機関の品質管理試験結果によって確認するものとする。

第6条
かご網構造の細部仕様は下記によるものとする。
イ,鉄線端末の結束部では,巻付け長にさびしろ10mmを加長すること。
ロ,本体網での鉄線の結束は「直接巻付け」とし,作業者等の保安のため,加長したさびしろはかご網内へ折曲げる形式とする。
ハ,蓋網での鉄線の結束は,親水者等の保安のため「1.5 回巻き付け長+10mm」の全長を巻き付けることとし,2.5 回巻きとする。但し,巻付けはリング方式でよい。
ニ,いかなる部位においても溶接は行ってはならない。
ホ,金網と金網の連結の方法はコイル式とし,連結コイルの規格は下表とする。
コイルで連結する延長は,側網と仕切網,河川方向の底網と底網及び全構造の外周部については接続延長の全長を連結するものとする。
その他の部分は接続延長の1/2以上(1本/m)を連結するものとする。

第7条
蓋網に使用する被覆鉄線の色は「ダークブラウン」とする。